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セルフケアの道具箱とは?本の要点と香りで始める実践法

朝の窓辺で道具箱を開き、お香の煙を見つめる女性のイラスト
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Q. セルフケアの道具箱とは?
A. 心理士・伊藤絵美さんの著書のタイトルです。同時に「つらいときにすぐ手に取れる対処法を、あらかじめ自分用にまとめておく」という実践的な考え方でもあります。

本屋で見かけて気になった方も、SNSで評判を見て検索した方もいると思います。この記事では本の中身を正確に紹介したうえで、私自身が実践しながら感じた「続けやすくする工夫」まで踏み込んで解説します。Me-Kouの天然お香はオンラインショップ、またはLINEからお気軽にお問い合わせいただけます。

この記事でわかること

  • 『セルフケアの道具箱』という本の正確な内容と評判
  • 本の土台にある「コーピングは質より量」という考え方
  • 自分専用の道具箱を物理的に作る5ステップ
  • 香りを道具箱の「すぐ落ち着ける合図」にする理由

『セルフケアの道具箱』とは?伊藤絵美さんの本の中身

どんな本なのか、まず一言で言うと? ストレスと上手につきあうための100のワークを、専門用語をできるだけ使わずにまとめた実践ドリルです。

著者は公認心理師・臨床心理士の伊藤絵美さんです。認知行動療法やスキーマ療法を専門とし、洗足ストレスコーピング・サポートオフィスの所長を務めています。イラストは漫画家の細川貂々さんが担当し、ほっこりとした絵が各項目に添えられています。

晶文社から2020年7月に刊行されました。メンタル本大賞2022を受賞し、刊行から数年で24刷・累計7万部を突破しています。

項目内容
著者伊藤絵美(公認心理師・臨床心理士)
イラスト細川貂々
出版社晶文社
発売日2020年7月
価格1,760円(税込)
構成全10章・計100のワーク

全10章の中身は、入門編から専門的なテーマへと段階的に進む構成です。前半は落ち着き方やつながり方を扱います。後半は思考・感情との向き合い方、生きづらさの根っこへと進んでいきます。

具体的な章立ては次の10個です。「とりあえず、落ち着く」「誰かとつながる」「ストレッサーに気づいて書き出す」「ストレス反応に気づいて書き出す」「マインドフルネスを実践する(身体・行動・五感)」「マインドフルネスを実践する(思考・イメージ・感情)」「小さなコーピングをたくさん見つける」「生きづらさの根っこを見る」「呪いのことばから希望のことばへ」「内なるチャイルドを守り、癒す」。

本の土台にある考え方とは?「コーピングは質より量」

一番大事な考え方は何か? どれが効くかは試すまでわからないので、とにかく数をそろえておくという発想です。

伊藤絵美さんは別の解説記事で、普段何気なくしている気晴らしについて触れています。「自分を助けるため」と意識して行えば、それだけでコーピングになると説明しているのです。散歩・入浴・カラオケ・外食のような定番だけではありません。空を眺める、風を感じる、動物に触れるといった小さな行動も、立派なコーピングだとされています。

ポイントは項目を具体的に細分化することです。「音楽を聴く」で止めず曲名まで書き出します。「ラーメンを食べる」で止めず、店やトッピングまで書き出す人もいます。そうしておくと、いざというときに迷わず選べるからです。

注意点もあります。時間やお金がかかるもの、食べ過ぎ・飲み過ぎにつながるものは、頻度が上がりすぎないよう気をつけます。低コストで健康的な方法を中心にそろえるのがコツです。

本に出てくる代表的なワーク3つ

具体的にはどんなワークがあるのか? 「とりあえず落ち着く」「誰かとつながる」「ストレッサーに気づく」の3つが入り口として紹介されています。

立命館大学学生サポートルームのコラムでは、「とりあえず落ち着く」の項目が取り上げられていました。大きな布やストール、毛布にくるまる方法です。挿絵に添えられた「こうしてると落ち着くね」という言葉が印象的だったと紹介されています。難しい理屈より先に、体を使って落ち着く感覚をつかむ構成になっています。

「誰かとつながる」は人に話す・連絡を取るという方法です。「ストレッサーに気づく」は何が自分を苦しめているのかを、紙に書き出す方法になります。どちらも道具や準備がいりません。気づいたその場で試せる点が、しんどいときでも手に取りやすい理由です。

自分だけの「道具箱」を作る5ステップ

本を読んだだけで終わらせないためにはどうすればいいか? いちばんの近道は、実際に手を動かして自分専用の道具箱を作ってしまうこと。

私自身、最初は頭の中で「あれとこれが落ち着く」と思うだけで満足していました。ところが実際に不調な日が来ると、何も思い出せません。結局スマホを無意味に触って終わる、ということが何度もありました。手を動かして形にしておく意味を、身をもって実感した出来事です。

ステップやること
①書き出す普段落ち込んだときに自然としている行動を思い出し、紙かスマホのメモに並べる
②細分化する「音楽」→曲名、「食べる」→店やメニューまで具体的に書く
③箱か容器を決める実際に手に取れる小箱・瓶・ポーチなど、形のあるものを一つ用意する
④中身を入れる次章の7アイテムを参考に、落ち着く・つながる・気づくの3系統で揃える
⑤置き場所を決める机の上やカバンの中など、考えずに手が届く場所に置く

作り方に正解はありません。コーピングを探すこと自体もコーピングになる、と伊藤さんも述べています。まずは3つか4つから始めてください。合わなければ入れ替えていく前提で、気軽に試してみてください。

道具箱に入れておきたいアイテム7選

実際に何を入れればいいのか? 五感に働きかけるもの・手触りで安心できるもの・香りのもの、この3系統から7つ紹介します。

系統アイテム例
手触り・安心肌触りのいい小さな布、ストレスボール
手触り・安心思い出の品や写真
書く・気づくメモ帳とペン(ストレッサーの書き出し用)
体を動かすストレッチバンドやハンドグリップ
香り天然のお香や、好きな香りのアイテム
口にする好きなお茶やひと粒のお菓子
音好きな曲を集めたプレイリスト

7つすべてをそろえる必要はありません。まずは2〜3系統から選んで、様子を見ながら足していく進め方で十分です。手触り・書く・香りの3系統を1つずつ選ぶだけでも、偏りのない道具箱になります。

香りを道具箱の「すぐ落ち着ける合図」にする理由

数ある選択肢の中で、なぜ香りを特に推すのか? 香りは五感の中で唯一、思考を経由せず脳に直接届く感覚だからです。

視覚や聴覚の情報は、一度処理されてから感情に伝わります。ところが嗅覚だけは、記憶や感情をつかさどる脳の部位にほぼダイレクトに届くと言われています。「考える前に、もう少し落ち着いている」という感覚を作りやすいのは、このためです。

私も道具箱に天然のお香を入れてから、落ち着き方が変わったと感じています。以前はストレッチバンドやメモ帳を手に取っても、どこか「対処している最中」という意識が抜けませんでした。香りを焚いた瞬間だけは、対処しているという意識すら忘れます。ただ呼吸が緩む感覚だけが残るのです。Me-Kouは朝専用に設計した天然のお香です。1日の始まりに「今日も大丈夫」と思える合図を作ることを目指しています。

マインドフルネス・ジャーナリングとの違いとつながり

似たような言葉が多くて混乱しないか? 道具箱は「対処の持ち物」、マインドフルネスは「今この瞬間への注意の向け方」、ジャーナリングは「書く」という具体的な技法、と役割が分かれています。

本の第5章・第6章はマインドフルネスの実践そのものを扱っており、道具箱の考え方と地続きです。まだマインドフルネスに触れたことがない方は、先にマインドフルネスとは?瞑想との違いを解説を読むと、本の第5〜6章がぐっと理解しやすくなります。

「ストレッサーに気づいて書き出す」という章は、書く習慣であるジャーナリングと相性がよい部分です。ジャーナリングのやり方を合わせて実践すると、道具箱のメモ機能がより具体的になります。

スマホの通知から距離を置きたい方もいます。デジタルデトックスのやり方も、道具箱の中身として相性のよいテーマです。マインドフルネス・ジャーナリング・デジタルデトックスは、それぞれ単体の記事としても成立するテーマです。道具箱という一つの箱の中に、この3つを少しずつ詰め合わせておくイメージです。そう考えると、本全体の構成がぐっとつかみやすくなります。

朝のルーティンに道具箱を組み込む

いつ道具箱を使えばいいのか? つらくなってからではなく、むしろ何でもない朝に軽く触れておくのがおすすめです。

毎日つらい状態になってから道具箱を開けようとすると、「道具箱を開けるほどではないかも」とためらいがちです。結局使わないまま終わってしまうことも少なくありません。朝、お香に火をつける数分だけ道具箱の中身を眺めてみてください。あるいは中のメモ帳に一行だけ書くだけでも十分です。こうした軽い使い方にしておくと、つらい日が来たときにも自然と手が伸びやすくなります。

珈琲を淹れる香りとお香の香りを重ねる、そんな朝の習慣。実践する人も増えています。苦味のある珈琲の香りと、天然素材の落ち着いた香りが合わさります。五感への刺激が一つの合図として、記憶に残りやすくなる組み合わせです。モーニングルーティン全体の作り方はモーニングルーティンの作り方でも詳しく解説しています。

続けるコツと注意点

せっかく作った道具箱を、形だけで終わらせないコツは? 定期的に中身を見直すことと、箱に頼りきらないことです。

入れたときは効果があると思ったアイテムも、数か月すると響かなくなることがあります。月に一度程度、中身を入れ替える機会を作ると、道具箱そのものが古くなりません。「軸に戻る」というセルフケアの考え方全体はセルフケアとは?軸に戻るための7つの方法でも扱っていますので、あわせて参考にしてください。

一方で、本の中では道具箱だけでは対処しきれないテーマも扱われています。「内なるチャイルドを守り、癒す」「生きづらさの根っこを見る」といった章です。気分の落ち込みが長引く場合は注意が必要です。日常生活に支障が出ている場合も同様です。道具箱で様子を見るだけで済ませず、早めに専門家へ相談する判断が大切になります。

よくある質問

Q: セルフケアの道具箱は誰向けの本ですか?

A: ストレスとの付き合い方に悩む人全般に向けた本です。専門用語をほとんど使わずに書かれているため、心理学の知識がなくても読み進められます。

Q: 全部のワークをやらないといけませんか?

A: いいえ。本自体が「全部じゃなくてかまわない」という前提で作られています。気になった項目から、無理のない範囲で試す読み方が想定されています。

Q: 道具箱は本当に箱を用意する必要がありますか?

A: 必須ではありません。小箱・瓶・ポーチ・スマホのメモアプリなど、自分がすぐ取り出せる形であれば箱でなくても構いません。

Q: コーピングとセルフケアの違いは何ですか?

A: コーピングはストレスに気づいた瞬間に行う、具体的な対処行動を指します。セルフケアはそれを含めた、より広い「自分を大切にする」行為全般を指す言葉です。

Q: 香りをセルフケアに取り入れる科学的な根拠はありますか?

A: 嗅覚は脳の感情・記憶をつかさどる部位に、信号が直接届く経路を持つとされています。他の感覚より、感情への影響が速いと考えられています。

Q: 道具箱の中身は何個くらいが目安ですか?

A: まずは3〜4個から始めてください。しっくりくるものだけを残しながら、様子を見て少しずつ増やしていくやり方が一番続けやすいです。

Q: 子どもや家族と一緒に作ることはできますか?

A: できます。好きなもの・落ち着くものは人によって違います。家族それぞれの道具箱を、別々に用意する使い方も向いています。

Q: 本を読まなくても道具箱だけ作っても意味がありますか?

A: 意味はあります。ただし本では「気づく」「書き出す」といった土台になる考え方も丁寧に紹介されています。あわせて読むと、道具箱の使い方により納得感が持てるはずです。

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