アロマスプレーとは?使い方と作り方・お香との違い
Q. アロマスプレーとは何ですか?
A. 精油(エッセンシャルオイル)を無水エタノールと水で薄め、スプレーで吹きかけて香らせるものです。電気も火も使わず、吹いたその場ですぐ香ります。
部屋や布ものをさっと香らせたいとき、手軽なのがアロマスプレーです。市販品もありますが、材料3つで自分でも作れます。
結論から言うと、アロマスプレーは「無水エタノールに精油を溶かしてから水を足す」順番で作り、空間や布に使います。肌に直接かけない、火のそばで使わない、の2点を守れば、朝の気分の切り替えに気軽に使えます。
この記事では、使い方と作り方の手順、精油の量の目安を表で整理します。エタノールの引火性など、作る前に知っておきたい注意点も紹介します。Me-Kouの天然お香はオンラインショップ、またはLINEからお気軽にお問い合わせいただけます。
この記事でわかること
- アロマスプレーの仕組みと、ディフューザーとの違い
- 部屋・布もの・玄関など、場面ごとの使い方
- 材料3つでできる基本の作り方5ステップ
- 容器の大きさ別の精油の量(濃度)の目安
- 無水エタノールの引火性など、作るときの注意点
- アロマスプレーとお香の違いと、朝の使い分け
アロマスプレーとは?精油を薄めて吹きかける香りの道具
アロマスプレーとは、精油を薄めた液体をスプレーボトルに入れたものです。吹きかけた瞬間に香り、数十分ほどでやわらかく消えていきます。
精油は水に溶けにくい性質があります。そこで、まず無水エタノールに精油を溶かし、そのあとで水を足して薄めます。この3つがアロマスプレーの基本の材料です。
ルームスプレーやピロースプレーも仲間
市販品は「ルームスプレー」「ファブリックミスト」「ピロースプレー」など、使う場所で名前が分かれています。中身の考え方はほぼ同じで、精油や香料をアルコールと水で薄めたものです。
部屋の香り全般の比較はルームフレグランスの選び方で整理しています。精油そのものの基礎はアロマオイルとは?精油との違いをご覧ください。
ディフューザーとの違いは「香る時間」
ディフューザーとの一番の違いは、香りが続く時間です。ディフューザーは動かしている間ずっと香りを出し続けます。
一方、スプレーは吹いた分だけ香って終わります。短い時間だけ香らせたい場面に向いているのがアロマスプレーです。違いを表で比べてみましょう。
| 項目 | アロマスプレー | アロマディフューザー | お香 |
|---|---|---|---|
| 香り方 | 吹いた瞬間に広がる | 動かしている間ずっと | 火をつけて煙で広がる |
| 香る時間の目安 | 数十分ほど | タイマーしだいで数時間 | 1本でおよそ20〜30分 |
| 電気・火 | どちらも不要 | 電気が必要 | 火が必要 |
| 使える場所 | 部屋・布もの・玄関・車内 | 部屋 | 部屋(換気できる場所) |
| 手入れ | 2〜3週間で作り直す | 毎日の水替えと洗浄 | 灰を捨てる |
ディフューザーの方式や手入れはアロマディフューザーとは?種類と選び方で詳しく紹介しています。
アロマスプレーの使い方は?場面ごとに吹く場所を変える
アロマスプレーは、部屋の空間と布ものに吹きかけて使います。人やペット、肌に向けて吹かないのが基本のルールです。

場面ごとの使い方を表にまとめました。どの場面でも、まずは1〜2プッシュから始めてください。
| 場面 | 吹く場所 | 目安 | ひと言メモ |
|---|---|---|---|
| 朝の部屋 | 部屋の中央の空間に高めに | 2〜3プッシュ | 窓を開けたあとに吹くと香りが残る |
| 玄関 | 玄関の空間・マットから離して | 1〜2プッシュ | 出かける前の気分の切り替えに |
| カーテン・ソファ | 30cmほど離して布に | 2〜3プッシュ | 目立たない場所で先にシミを確かめる |
| 枕・寝具 | 寝る30分前に枕カバーの端に | 1プッシュ | 乾いてから横になる |
| 車内 | 座席から離れた空間に | 1プッシュ | 運転中は使わない |
空間に吹くときは「高め・中央」
香りの粒は、時間とともにゆっくり下へ落ちていきます。部屋に吹くときは、目線より少し高い位置から部屋の中央に向けて吹いてください。
私も朝、窓を開けて空気を入れ替えたあとに2プッシュだけ吹いています。冷たい外気と一緒に香りがふっと立ち、眠気が抜けるのが早く感じます。
布に吹くときは距離をとって少しずつ
布ものに吹くときは、30cmほど離して軽く吹きかけます。近すぎると一か所に液がたまり、シミの原因になりやすいためです。
精油の中には色がついているものもあります。白や淡い色の布、シルクなどデリケートな素材は、目立たない場所で試してから使ってください。服のにおい対策は服についたお香のにおい対策でも紹介しています。
マスクに使うなら外側に離して
マスクは鼻と口を長時間覆うため、香りがこもりやすい場所です。使うなら外側に20〜30cm離して軽く吹き、しっかり乾かしてからつけてください。
香りが強すぎると、頭が痛くなったり気分が悪くなったりすることがあります。少しでも違和感があれば、すぐに外して使うのをやめてください。
アロマスプレーの作り方は?材料3つで基本の5ステップ
アロマスプレーは、無水エタノール・精油・精製水の3つで作れます。順番は「エタノール→精油→水」。この順番さえ守れば、混ぜるだけで完成します。

まずは必要なものをそろえましょう。50mlのスプレー容器を1本作る場合の分量です。
| 材料・道具 | 分量 | 役割・選び方 |
|---|---|---|
| 無水エタノール | 5ml | 精油を溶かして水となじませる |
| 精油 | 5〜10滴 | 香りのもと。1種類からでよい |
| 精製水 | 45ml | 全体を薄める。薬局で手に入る |
| スプレー容器 | 50ml | 遮光ガラスかアルコール対応のもの |
| ビーカーまたは計量カップ | 1つ | 量を測って混ぜる |
ステップ1:容器を洗って乾かす
スプレー容器とビーカーを洗い、よく乾かしておきます。水滴が残っていると、雑菌が増える原因になります。
容器は、遮光ガラスかアルコールに対応した樹脂のものを選んでください。精油やエタノールで傷むプラスチックもあるので、容器の表示を確かめます。
ステップ2:無水エタノールを先に入れる
ビーカーに無水エタノールを5ml入れます。必ず火の気のない場所で作業してください。
エタノールは揮発しやすいため、作業中はふたを開けっぱなしにしないのがコツです。換気も忘れずに行います。
ステップ3:精油を垂らしてよく混ぜる
エタノールに精油を5〜10滴垂らし、よく混ぜます。精油はここでエタノールにしっかり溶かしておきます。
先に水と精油を混ぜると、油分が分離して浮いてしまいます。順番を逆にしないことが、きれいに仕上げるポイントです。
ステップ4:精製水を足して容器に移す
精製水45mlを加えて混ぜ、スプレー容器に移します。少し白くにごることがありますが、精油が細かく散っている状態なので問題ありません。
精製水がないときはミネラルウォーターでも作れます。水道水は塩素のにおいが香りの邪魔をするため、避けたほうが香りがきれいです。
ステップ5:作った日を書いて2〜3週間で使い切る
容器にラベルを貼り、作った日と精油の名前を書いておきます。防腐剤が入っていないので、2〜3週間を目安に使い切ってください。
使うたびに容器をよく振ってから吹きかけます。保管は直射日光の当たらない涼しい場所で、子どもの手が届かない高さにします。
精油は何滴入れる?容器の大きさ別の濃度の目安
はじめて作るなら、全体の0.5〜1%の濃度が目安です。50mlの容器なら、精油は5〜10滴にあたります。
精油1滴はおよそ0.05mlとされています。50mlに10滴(約0.5ml)入れると、濃度はちょうど1%になる計算です。容器の大きさ別にまとめました。
| 容器 | 無水エタノール | 精製水 | 0.5%(やさしい) | 1%(しっかり) |
|---|---|---|---|---|
| 30ml | 3ml | 27ml | 3滴 | 6滴 |
| 50ml | 5ml | 45ml | 5滴 | 10滴 |
| 100ml | 10ml | 90ml | 10滴 | 20滴 |
表の滴数は、1滴0.05mlとして計算した目安です。精油のびんの口によって1滴の量は少し変わります。
濃くすれば長く香るわけではない
香りを強くしたくて精油を増やしたくなる方は多いはずです。ただ、濃くしても香りの持ちはそれほど変わらず、布へのシミや刺激が増えやすくなります。
私も以前、50mlに20滴入れて作り、香りが強すぎて失敗したことがあります。結局は窓を開けて、部屋の香りを薄めることになりました。それ以来、10滴までに決めています。
朝向きの精油は柑橘とハーブ
朝に使うなら、柑橘系とハーブ系が軽やかです。柑橘系はレモンやグレープフルーツ、ハーブ系はペパーミントやローズマリーなどです。柑橘の中には、肌につけて日光に当たるとトラブルになる成分を含むものがあります。葉に触れるだけで香るハーブを朝に取り入れる方法は、アロマティカスとは?をご覧ください。
スプレーは肌にかけない使い方なので、空間用なら心配は小さくなります。それでも顔の近くでは吹かないようにしてください。
アロマスプレーの注意点は?火気・肌・子どもとペット
アロマスプレーで一番気をつけたいのは、無水エタノールの引火性です。エタノールの引火点は13℃。冬の室温でも、火を近づければ燃え出す温度です。試薬メーカーのエタノールの製品情報にも、この数値が載っています。

エタノールは消防法で第4類の引火性液体(アルコール類)に分類されています。医療用の無水エタノールの添付文書にも注意が書かれています。引火性と爆発の危険があるため、火気に十分注意するよう求めています。
コンロ・ろうそく・お香のそばでは吹かない
作るときも使うときも、火のそばは避けてください。コンロ、ストーブ、ろうそく、お香の火の近くで吹きかけるのは危険です。
日本アロマ環境協会の精油の表示基準の資料にも、気になる記述があります。精油の不注意な扱いによる火災の報告が、基準づくりの背景の1つでした。お香とスプレーを両方使う日は、スプレーを先に吹いて乾かし、そのあとで火をつける順番にしてください。
肌や目に直接かけない
手作りのアロマスプレーは、空間と布ものに使うためのものです。精油は香りの成分が濃縮されているため、肌や目にかからないようにしてください。
万一、目に入ったときは大量の水でよく洗い流します。肌に赤みやかゆみが出たら使うのをやめ、気になる症状があれば医師に相談してください。
子どもとペットの手が届かない場所に置く
香りのついた液体は、子どもが飲み物と間違えやすいものです。国民生活センターは2021年、ある事故を公表しました。乳幼児がリードディフューザーの液を飲み、呼吸器障害で約2週間入院した事故です。神奈川県の消費生活注意情報でも、同じ事故への注意が呼びかけられています。
スプレー容器も同じように、子どもの手が届かない場所に保管してください。また、猫は精油の成分を体内で分解しにくいといわれています。ペットのいる部屋での使い方はお香は犬・猫に大丈夫?もあわせて確認してください。
アロマスプレーとお香の違いは?朝に合わせて使い分ける
アロマスプレーとお香は、どちらも「短い時間だけ香らせる」のが得意です。違いは、火を使うかどうかと、香りに「ひと区切り」をつける力です。
香りは五感の中でも、記憶や感情に関わる脳の部分に直接届く感覚といわれます。だからこそ、朝の短い時間に香りを入れると気分が切り替わりやすいのです。
朝は「お香で始めて、スプレーで仕上げる」
Me-Kouがおすすめしたいのは、朝の珈琲を淹れるあいだにお香を1本焚く習慣です。火をつけて煙が立ちのぼる数分間が、1日のスタートの合図になります。
お香を消して換気したあと、出かける前に玄関でスプレーを1プッシュ。部屋はお香、玄関と布ものはスプレー、と場所で分けると香りが混ざりすぎません。お香の焚き方は朝のお香の楽しみ方で紹介しています。
火を使えない場所はスプレーにまかせる
職場のデスクまわりや車内、寝室など、火を使いたくない場所はスプレーの出番です。電気も火もいらないので、持ち歩きもしやすい道具です。
私の場合、お香は家の朝だけ、スプレーは外出先や夜、と時間で決めています。1日の中で香りの役割が分かれると、どちらも飽きずに続けられます。お香と精油の香りの違いはお香とアロマの違いとは?で詳しく比べています。
アロマスプレーは「薄めに作って、火から離す」で気軽に楽しもう
アロマスプレーは、精油を無水エタノールと水で薄めて吹きかける、手軽な香りの道具です。最後にポイントを振り返ります。
- 作る順番は「無水エタノール→精油→精製水」
- はじめは濃度0.5〜1%。50mlなら精油5〜10滴
- 2〜3週間で使い切り、作った日を容器に書く
- エタノールの引火点は13℃。火のそばで作らない・吹かない
- 肌や目、人やペットに向けて吹かない
朝はお香で1日を始め、外出前や火を使えない場所ではスプレーで香りを足す。そんな使い分けで、香りのある暮らしがもっと身近になるはずです。Me-Kouの朝に合うお香は珈琲×お香の相性ガイドでも紹介しています。
よくある質問
Q: アロマスプレーとは何ですか?
A: 精油を無水エタノールと水で薄め、スプレーで吹きかけて香らせるものです。電気も火も使わず、吹いたその場で香ります。
Q: アロマスプレーの作り方を簡単に教えてください。
A: 無水エタノール5mlに精油5〜10滴を溶かし、精製水45mlを加えて混ぜれば完成です。順番を「エタノール→精油→水」にすると分離しにくくなります。
Q: 無水エタノールの代わりに消毒用エタノールでも作れますか?
A: 作れますが、消毒用は水分を含むため精油が溶けにくく、少しにごりやすくなります。どちらも引火性があるので、火の気のない場所で作ってください。
Q: アロマスプレーはどのくらい日持ちしますか?
A: 防腐剤が入っていないため、2〜3週間が目安です。作った日を容器に書いておき、においや見た目が変わったら捨てて作り直してください。
Q: アロマスプレーを肌や髪にかけてもいいですか?
A: 手作りのスプレーは空間と布もの用なので、肌や髪にはかけないでください。肌用のものは、肌用として作られた市販品を表示どおりに使います。
Q: 枕にアロマスプレーを使っても大丈夫ですか?
A: 寝る30分ほど前に、枕カバーの端へ1プッシュが目安です。乾いてから横になり、香りが強いと感じたら量を減らしてください。
Q: 猫や犬がいる部屋でアロマスプレーを使っても大丈夫ですか?
A: ペットに向けて吹かないのはもちろん、ペットのいる部屋での使用は控えてください。特に猫は精油の成分を分解しにくいといわれるため、獣医師に相談すると安心です。
Q: アロマスプレーとお香はどう使い分ければいいですか?
A: 朝の部屋はお香で1日の始まりの合図をつくります。玄関や布もの、火を使えない場所はスプレーで香らせると使い分けやすくなります。お香を焚くときは、スプレーが乾いてから火をつけてください。









