マインドフルネスをやってはいけない人とは?合わないサイン5つ
Q. マインドフルネスをやってはいけない人は?
A. 重い心の病気で治療中の人と、強いトラウマを抱えている人です。自己流で始めず、主治医に相談してください。
「瞑想は心にいいと聞いたのに、やったら逆に不安になった」。そんな経験はありませんか。マインドフルネスは多くの人に役立つ方法ですが、誰にでも同じように合うわけではありません。
この記事では、研究データと精神科医の解説をもとに、合わない人の特徴とやめる目安をまとめました。目を開けたまま香りで行う、やさしい始め方も紹介します。Me-Kouの天然お香はオンラインショップ、またはLINEからお気軽にお問い合わせいただけます。
この記事でわかること
- マインドフルネスをやってはいけない人・注意が必要な人の特徴
- 研究で分かった副作用の割合と、よくある不調の種類
- 今すぐやめたほうがいい「合わないサイン」5つ
- やり方を変えれば続けられる人の工夫
- 目を開けたまま香りに注意を向ける、朝のやさしい始め方
マインドフルネスをやってはいけない人とは?
自己流でやってはいけないのは、重い心の病気で治療中の人と、強いトラウマやPTSDがある人です。この2つに当てはまる人は、始める前に主治医の判断を仰いでください。
一方で「やってはいけない」とまでは言えず、やり方を変えれば続けられる人もいます。上位の解説記事や専門家の話を整理すると、次の2つのグループに分かれます。
| グループ | 当てはまる人 | どうすればいい? |
|---|---|---|
| 自己流は避ける | 重いうつ病・統合失調症・双極性障害などで治療中の人 | 主治医に相談し、許可が出てから始める |
| 自己流は避ける | 強いトラウマやPTSDがあり、記憶がよみがえりやすい人 | トラウマに詳しい専門家の伴走のもとで行う |
| 今は休む段階 | 5分座っているのもつらいほど不調が強い人 | 練習より休養と受診を優先する |
| やり方を変える | じっとしているのが苦痛な人 | 歩く・体を動かす方法に切り替える |
| やり方を変える | 完璧主義の人・すぐ結果を求める人 | 時間を短くし、うまくやろうとしない |
精神科医の益田裕介先生は、解説動画でこう話していました。5分の呼吸の練習さえ難しい患者さんもいる。その場合はマインドフルネスより、まず休むことや治療を優先する段階だそうです。主治医から勧められている人は、医師が安全に進められると判断しているので心配はいりません。
マインドフルネスに危険性や副作用はある?
あります。頻度は高くありませんが、研究では実践した人の一部に不安や落ち込みが強まる例が報告されています。ほかの心理療法と同じように、良い面と悪い面の両方を持つ方法だと考えてください。
代表的な研究の数字をまとめました。対象や調べ方が違うため、数字の大きさには幅があります。
| 研究 | 対象 | 分かったこと |
|---|---|---|
| 英コベントリー大学などの系統的レビュー(2020年) | 83研究・6,703人 | 何らかの有害事象は全体で8.3%。多いのは不安・抑うつ・認知の異常 |
| 英ロンドン大学の調査(2019年) | 2か月以上の実践者1,232人 | 25.6%が「特に不快な体験」があったと回答 |
| 米ブラウン大学の研究(2021年) | 8週間のプログラム参加者96人 | 37%で生活への悪影響、6〜14%で長引く不調 |
2020年の系統的レビュー(Fariasら)では、不調で最も多いのが不安で33%、次いで抑うつが27%でした。注目したいのは、心の病気の経験がない人にも起きていた点です。
2019年のロンドン大学の調査(Schlosserら)にも注目です。ネガティブな考えを繰り返しやすい人ほど、不快な体験が多い傾向でした。瞑想合宿に参加したことがある人も同様です。
ブラウン大学のBrittonらの研究では、長引く不調は過覚醒や解離のサインと関係していました。一方で、こうした一時的なつらさはほかの心理療法と同程度だとも結論づけています。怖がりすぎる必要はない、というのが研究全体から読み取れる姿です。
なぜマインドフルネスが合わない人がいるの?
注意を自分の内側に向ける練習なので、つらい記憶や考えが多い人ほど飲み込まれやすいからです。静かに座ると、ふだんは忙しさで隠れている感情が表に出てきます。
トラウマケアに取り組む心理士の方は、動画でこう説明していました。つらい体験の記憶は、体の感覚と感情がバラバラのまま残っていることが多い。そのため一人で向き合うと、記憶に圧倒されてしまうそうです。
もう一つの原因は、期待と義務感。「心を無にしなければ」「毎日続けなければ」と力むほど、できない自分を責めてしまいます。マインドフルネスを解説する動画でも、雑念が浮かぶのは普通のことだと繰り返し語られていました。
じっとすること自体がストレスになる人もいます。ADHDの多動傾向を解説する動画では、座る瞑想で頭がかえって騒がしくなる例が紹介されていました。この場合は、方法を変えるだけで続けやすくなります。
今すぐやめたほうがいい「合わないサイン」5つは?
実践中や実践後に、次の5つのサインが出たら、その日の練習はすぐにやめてください。無理に続けるほど、不調が長引くおそれがあります。
| サイン | 具体的な様子 | その場でやること |
|---|---|---|
| 1. 不安や動悸が強まる | 胸がドキドキする・息苦しくなる | 目を開けて足の裏の感覚を確かめる |
| 2. つらい記憶がよみがえる | 昔の場面が勝手に浮かび離れない | 周りの物を5つ声に出して数える |
| 3. 現実感が薄れる | 自分や周りがぼんやり遠く感じる | 冷たい水を飲む・手を洗う |
| 4. 終わった後も落ち込みが続く | 練習の後、半日以上気分が沈む | 翌日は休み、時間を短くする |
| 5. 眠れない日が続く | 夜に考えが止まらず寝つけない | 練習を中止し、専門家に相談する |
公認心理師の解説では、「こうなったらやめる」という基準を先に決めておくことが勧められていました。基準があれば、途中でやめても自分を責めずに済みます。
2週間以上気分の落ち込みが続く、眠れない日が続くといった場合は、一人で抱え込まないでください。厚生労働省の「こころの耳」では、電話やSNSで相談できる窓口が紹介されています。
やり方を変えれば続けられる人は、何を工夫すればいい?
「目を開ける」「短くする」「体を動かす」「うまくやろうとしない」の4つが工夫のポイントです。座る瞑想が合わなかった人でも、これで続けやすくなります。マインドフルネスは、座って目を閉じる方法だけではありません。
工夫1:目を開けたまま、体の外に注意を向ける
目を閉じると、注意が内側の考えに向かいやすくなります。目を半分開けて、床の一点や窓の外の景色をぼんやり眺めてください。注意を向ける先は、足の裏の感覚や周りの音など体の外にします。考えに飲み込まれにくくなるからです。
工夫2:1日1分から始める
長時間の集中的な実践ほど、不快な体験が報告されやすい傾向があります。目安は1日1分から。慣れたら5分と、少しずつ伸ばしてください。ある解説動画でも「1日だけ10時間より、1日5分を1か月続けるほうが意味がある」と語られていました。
工夫3:歩きながら行う
精神科医の樺沢紫苑先生は、座る瞑想を「上級の方法」と話していました。代わりに勧めていたのが、朝の散歩をしながら景色や風を味わう方法です。青空を見ながらネガティブな考えを続けるのは難しい、というのが先生の説明でした。私も考えごとが多い朝は、近所を5分だけ歩きます。風の冷たさや足音に意識を向けると、頭の中が少し静かになります。
工夫4:「できたかどうか」を判断しない
雑念が浮かんだら「考えごとをしていたな」と気づき、注意を戻すだけで十分です。うまくできたか採点し始めたら、その自分にもただ気づいてください。呼吸の基本は瞑想のやり方で詳しく紹介しています。
【Me-Kou独自】目を開けたまま香りに注意を向ける「香りのマインドフルネス」
呼吸や体の内側に注意を向けるのが苦手な人は、目を開けたまま「香り」に注意を向けてみてください。香りは体の外から届く刺激なので、つらい考えに引きずられにくい「注意の置き場所」になります。
私自身、香りとの付き合いはメンタルケアから始まりました。目を閉じて座ると、仕事の段取りばかりが浮かんで落ち着かない日があります。そんな朝は目を開けたまま、お香から立ちのぼる煙と香りだけを追うようにしています。不思議と、考えごとから距離をとりやすくなるのを感じます。
嗅覚は、五感の中で唯一、感情や記憶に関わる大脳辺縁系に直接届く感覚と言われています。香りは「今ここ」を感じるきっかけとして使いやすいのです。やり方は次のとおりです。
| ステップ | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 1. 火をつける | 窓を少し開け、お香に火をつける | 換気をしながら行う |
| 2. 煙を眺める | 目を開けたまま、立ちのぼる煙を30秒眺める | 目は閉じなくてよい |
| 3. 香りを言葉にする | 甘い・木の香り・少し辛いなど、感じた香りを心の中でつぶやく | 正解を探さない |
| 4. 香りに戻る | 考えごとが浮かんだら、もう一度香りに注意を戻す | 戻れた自分をほめる |
| 5. 1分で終える | 珈琲をひと口飲んで終わりにする | 物足りないくらいでやめる |
朝の珈琲とお香を組み合わせると、香りに意識を向けるきっかけが増えます。相性のいい組み合わせはお香と珈琲の相性で紹介しています。
ただし、煙で咳が出やすい人や喘息のある人は注意が必要です。症状が出たらすぐに火を消して換気してください。煙の負担を減らす工夫はお香とアレルギー・喘息の注意点にまとめています。また、心の不調で治療中の人は、香りを使う場合も主治医に相談してから試してください。
反対に、マインドフルネスが向いているのはどんな人?
向いているのは、心身が比較的落ち着いていて、考えすぎを減らしたい人です。不調が強いときより、元気なうちに練習を始めるほうが効果を感じやすくなります。
2014年には、米ジョンズ・ホプキンス大学がメタ分析(Goyalら)を発表しました。瞑想プログラムで、不安や抑うつがある程度改善すると示されています。効果の大きさは「中程度」という評価でした。
益田先生は、マインドフルネスを「ストレス対策のメニューの一つ」と表現していました。これだけで心の問題がすべて解決するわけではないという意味です。書いて頭を整理したい人には、ジャーナリングのやり方が役立ちます。スマホから離れたい人は、デジタルデトックスのやり方も試してみてください。
座る瞑想以外の方法で内省したい方は、自分と向き合う方法5つも参考にしてください。書く・話す・歩くなど、目を閉じなくてもできる方法をまとめています。一人の時間そのものを見直したい方は、一人時間の過ごし方も役立ちます。
まとめ:合わないと感じたら、やめる・変える・相談する
マインドフルネスは多くの人に役立つ方法です。ただし心の病気で治療中の人や強いトラウマがある人は、主治医に相談してから始めてください。それ以外の人も、合わないサインが出たら迷わずやめて構いません。
目を閉じるのがつらければ開けたままでいい。座るのが苦しければ歩いてもいい。1分で終わっても十分です。明日の朝は、お香の香りに30秒だけ注意を向けるところから始めてみてください。朝の習慣をもっと広げたい方は、お香で始める朝活習慣5選も参考にしてください。
よくある質問
Q: マインドフルネスは誰にでも安全ですか?
A: 多くの人にとっては安全な方法です。ただし研究では、実践した人の一部に不安や落ち込みが強まる例が報告されています。心の不調で治療中の人は、始める前に主治医へ相談してください。
Q: うつ病の人はマインドフルネスをしてはいけませんか?
A: 一律に禁止ではありません。うつ病の再発予防を目的としたプログラムもあります。ただし症状が重い時期は悪化するおそれがあるため、自己流で始めず主治医の判断を仰いでください。
Q: 瞑想中に昔のつらい記憶がよみがえったらどうすればいい?
A: すぐに目を開けて、足の裏の感覚や周りの音など、体の外に注意を向けてください。それでも落ち着かない日は、その日の練習をやめて構いません。何度も続く場合は専門家に相談してください。
Q: マインドフルネスで気分が悪くなるのはやり方が間違っているから?
A: やり方だけが原因とは限りません。研究では、経験者や心の病気の経験がない人にも不快な体験が起きると報告されています。自分を責めず、時間を短くする・目を開けるなど方法を変えてください。
Q: じっと座っているのが苦手でもマインドフルネスはできますか?
A: できます。歩きながら足の裏の感覚に注意を向ける方法や、ヨガのように体を動かしながら行う方法があります。座る瞑想だけがマインドフルネスではありません。
Q: マインドフルネスは1日何分くらいが安全ですか?
A: 初めは1日1〜5分で十分です。長時間の集中的な実践ほど不快な体験が報告されやすい傾向があります。慣れてきたら5分ずつ伸ばすくらいのペースにしてください。
Q: お香を使ったマインドフルネスは喘息やアレルギーがあっても大丈夫?
A: 煙で咳が出やすい人は注意が必要です。換気をしながら短時間で試すか、火を使わない香りに切り替えてください。症状が出たらすぐに中止し、主治医に相談してください。

